診療予約システムの選び方|4つの選定基準で失敗しない選択

診療予約システムの導入を検討する際、「どのシステムを選べばよいかわからない」という悩みを抱えている医療機関は少なくありません。この記事では、診療予約システム選定の核となる4つの基準「必要性」「診療科目別」「機能」「費用」に絞って、具体的な選定ポイントを解説します。

診療予約システムの必要性が重要な選定基準

導入を検討すべき医院の特徴
診療予約システムの導入が特に効果的な医院には、以下の特徴があります。

患者様数・業務負荷の観点

  • 電話予約対応に月40時間以上を要している
  • 受付スタッフの業務負荷が高い
  • 待ち時間に関する患者様からの苦情が多い

患者様層の特徴

  • 30-60代の働く世代の患者様が多い
  • スマートフォンを使用する患者様の割合が高い
  • 予約制を希望する患者様が増えている
  • 夜間や休日の予約問い合わせが多い

競合環境

  • 周辺の競合医院で診療予約システム導入が進んでいる
  • 新規開業医院に患者様が流れている
  • 患者様獲得競争が激しい地域にある

上記に該当しない医療機関は、診療予約システムの選定基準を満たしていないので導入の必要がないかもしれませんので、検討する必要があります。

診療科目から見た診療予約システムの選定基準

小児科:
診療予約システムと最も相性がよい診療科目になります。よってスマイリーリザーブの導入の約半数も小児科になります。

選定ポイント
一般診察と予防接種で時間/順番予約が併用できることが重要です。また、予防接種の種類が多いのでワクチンの予約管理や在庫管理ができる機能があると便利です。

内科:
年齢層が幅広くなりますが、比較的、診療予約システムと相性がよい診療科目です。特に、コロナ禍において、2次感染防止から導入が広がりました。

選定ポイント
順番/時間予約どちらのタイプが適するのか、運用を開始してからわかる場合もあるので、両方のタイプが利用できることが重要です。

眼科・耳鼻咽喉科・皮膚科:
近年導入が進んでいる診療科目です。そして、回転率がよい診療科目なので診療予約システムとの相性は悪くないです。

選定ポイント
一般診察は、患者様が集中するため順番予約が適応されること多いです。ただ、検査や施術などは時間予約が多いため、順番/時間予約両方に対応しているシステムがおすすめです。

整形外科:
お問合せが増えてきている診療科目です。ただ、ご高齢の患者様が多いため導入率は低いです。
しかし、リハビリ予約管理を一元管理するために導入する動きもあります。

選定ポイント
患者様による予約を考えないのであれば、電子カルテの予約管理機能での運用も可能です。
非常勤のリハビリ要員の比率が高く、紙の予約管理では運用が難しい場合は、診療予約システムの導入をおすすめします。

機能による診療予約システムの選定基準

診療予約システムの機能は、各医療機関様の使い方により左右されます。

予約管理機能(必須機能)
基本予約機能

  • Web予約(PC・スマートフォン対応)
  • 順番予約/時間予約対応
  • 予約変更・キャンセル機能
  • 予約確認機能
  • 複数診療科対応

高度な予約管理機能

  • 同時予約機能
  • 自動予約
  • 予約制限機能(患者様属性別)
  • ワクチン履歴管理

通知・連絡機能(重要機能)

  • 通知機能(メール・SMS・Line)
  • 順番通知、予約日時通知
  • 予約確認通知
  • 変更・キャンセル通知
  • お知らせ機能

システム連携機能(あると便利)

  • 電子カルテ・レセプトコンピュータとの連携
  • Web問診システムとの連携
  • レシートプリンター連携

セキュリティ・安定性機能(重要機能)

  • SSL暗号化通信(HTTPS対応)
  • 個人情報保護対策
  • 不正アクセス防止機能
  • 定期的なセキュリティ更新
  • 自動バックアップ機能

費用面での選定基準

初期費用の相場と考慮点
初期費用に何が含まれるのかが重要なポイントになります。

初期費用の内訳

  • システム導入費用:0円~100万円:
    予約システムで利用するパソコンが含まれるか含まれないかで大きく変わってきます。
  • 初期設定費用:5万円~30万円:
    システム導入費用に含まれるケースもあります。
  • データ移行費用:0万円~20万円:
    既存の医療機関で電子カルテやレセコンから患者様データを一括登録する場合の費用になります。
  • スタッフ研修費用:0円~10万円:
    システム導入費用に含まれるケースもあります。また、対面かオンラインでの対応の違いや、出張費用の発生有無などが関係してきます。

月額費用の評価基準

月額費用の相場
月額費用は、初期費用に較べて大きな価格差はありません。ほとんどの診療予約システムが1万円5万円に含まれます。
そして、月額利用料に含まれる内容としては、システム利用料、サポート費用、アップグレード費用などになります。

月額費用の注意点
月額費用は、基本的に固定ですが、以下の場合に追加で費用が発生する場合がありますので、導入前に確認が必要です

  • 予約枠数に制限があり、新規追加で費用
  • 登録患者様数による従量課金制
  • メールなどの通知機能で送信数による従量課金制
  • パソコンOSのアップデート費用
  • パソコン交換による費用

まとめ:4つの基準での総合判断

診療予約システムの選定では、以下の4つの基準を総合的に評価することが重要です。

選定の優先順位

  1. 必要性(40%):導入効果が明確に見込めるか
  2. 診療科目適合性(30%):自院の診療スタイルに合うか
  3. 機能(20%):必要な機能が適切に備わっているか
  4. 費用(10%):投資対効果が妥当か

診療予約システムは一度導入すると長期間使用することになります。16年の運用実績と140万人の利用実績を持つスマイリーリザーブのような、実績豊富で信頼できるシステムから検討を始めることで、選定リスクを最小化できるでしょう。
まずは30日間の無料試用を活用し、4つの選定基準に照らして自院での適合性を実際に確認してみることをお勧めします。

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